洛タイ投書箱



本当にここでいいのか 新庁舎建設場所は?
2017年 10月 4日


◆…先日、第二回宇治田原町新庁舎住民説明会が開催され、町の担当者より、新庁舎建設予定場所の土地利用計画、本体の基本設計等について説明がありました。参加者より「車が乗れなくなった場合、坂道が延々と続く先にある庁舎には行けない。災害の時はどこに避難すればいいのか」との質問がありました。町からの回答を聞いて驚きました。高齢者の方や体の不自由な方は、町保健センター、老人福祉センター、身障者施設、老人ホーム等の福祉避難場所に避難してもらえればいいとのこと。しかし、保健センターは浸水想定区域内、老人福祉センターは土砂災害警戒区域内、身障者施設は河川の直ぐ横にあり浸水する可能性大、唯一老人ホームだけは災害の危険性指定はありませんが、山中にあり、そこまで行くのが困難。こんな所に避難せよとは、とんでもありません。
◆…一方で、現庁舎は浸水想定区域内にあるため、災害発生時緊急出動できないとの理由で、町内中心部から遥かに離れた山砂利採取跡埋立地の高台に移転させる計画を町当局は進めています。本当にこの場所でいいのでしょうか。
◆…新庁舎は、浸水の恐れがある川の近くや、土石流の危険性がある山裾、谷合は駄目だと言いながら、一方で高齢者や体の不自由な方には災害の危険区域内にある施設に平気で避難しろと言う。町行政の対応には耳を疑います。
◆…昨年4月の熊本地震や今年7月の九州北部豪雨のような大災害では、被災地はどのような状況になったでしょうか。土石流が各所で発生し、建物や電柱・大木が倒れ、道路は激流のような状態。信じられないような大量の雨により、低い土地は浸水し、山から流れてきた大量の流木が家屋を押し潰し、道路はことごとく寸断され、見るも恐ろしい光景が広がっていました。
◆…九州北部豪雨の後、町職員に被災の光景を見てどのように思ったか尋ねたところ、「町長の言うように、やはり庁舎は高台でないとだめだ」と返事が返ってきました。この返答には愕然としました。被災現場に入るのに、道路が使えないため、自衛隊も消防も警察も、どこが道路だったかもわからない所を、重い機材や救援物資を背負い、徒歩で現地に向かっているではありませんか。町長は、新庁舎は災害対策活動の拠点となり、防災公園も併設して、災害の時には避難してもらうと言ってます。町の中心部を通る国道307号線から南へ1`も坂道を上った高台にどうして避難できるのか、自動車を使用するならいざ知らず、道路が寸断された場合、住民は徒歩で避難を強いられることになります。逆に町職員も緊急出動時、車両が使えず徒歩で現地へ向かわざるを得なくなり、困難極まりない。町の中心部から遥か離れた新庁舎建設予定地は、災害対策活動拠点としては、極めて不適切な場所と言わざるを得ません。
◆…宇治田原町は、災害対策の一時避難場所として、各地域の公民館や自治会館、広域避難場所として学校や住民体育館、ふれあい交流会館、農協等計17カ所の建物を指定してますが、その大半は土砂災害警戒区域(土石流もしくは急傾斜)、浸水想定区域内に位置し、指定あるいは被災の危険性がないと考えられるのはわずか2カ所のみです。中には最近鉄筋コンクリートの建物から木造平屋の公民館に建て直したところもあります。九州北部豪雨のような短時間に信じられないような大量の雨が降り続けば、避難場所の大半は大きな被害を受けることになります。避難勧告や避難指示が出た時、私たちは一体どこに避難すればよいのでしょうか。夜中に気象特別警報が連発された時、あなたはどんなルートを通り、どこへ避難しますか。庁舎建替えの必要性はあると思いますが、まず第一に考えることは、住民の生命・安全の確保です。今、町行政が真っ先にしなければならないことは、各避難場所を見直し、本当に安全であるか再確認をするとともに、住民の生命を守るための防災・減災対策ではないでしょうか。
◆…近い将来、宇治田原町に九州北部豪雨のような線上降水帯がかかり続け、今までに経験したことのないような豪雨が長時間にわたり降り続けた場合、町内はどのような状況になるのでしょうか。田原川は氾濫、町の中心部は水没、各所で土石流が発生、大量の流木が建物を押し潰します。住宅や避難場所となっていた平屋の公民館、そこへ避難してきた住民が流されていく光景を目の前にして、町長をはじめ町職員、町会議員の先生方は、『やっぱり新庁舎を山砂利採取跡埋立地の高台に移転しておいてよかったわ』と呟かれるのでしょうか。もっとも、町の中心部から遠く離れた、町が計画している新庁舎建設予定地からは、大災害で一変した町の様子は見えませんが。(宇治田原町在住一住民の声)

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