洛タイ投書箱



「家族愛」
2016年 8月 22日


◆…8月18日、熊本地震の本震による土砂崩落に巻き込まれて死亡したとみられる大学生の遺体は家族だけで我が子の運転していた車を探した結果、熊本県阿蘇市の自宅に帰った。子を探す連日の親の熱意が私にも伝わってきた。
◆…4月16日未明の本震から4か月余り、懸命の捜索を続けた両親は、息子の無言の帰宅に「頑張ったね。お帰り」と声を詰まらせた。そして棺の前には母親が作った息子の好物のチーズケーキなどが供えられ葬儀は3日後の21日に……との記事を読んで胸が痛んだ。心からご冥福をお祈りしたい。
◆…「家族愛」こそ今求められている日本の心であり、若者や軍事大国を希求する大人達に欠けている心と感じる。18歳から選挙権が与えられても棄権する人が多く、世界各地では今もテロや戦争が続き、混沌とした世相が人の心を傷つけている現実がある。
◆…住宅メーカーに勤める私の長男は、熊本地震で仮設住宅建設の監督として現地で2か月間単身赴任で復旧に努めた。先の福島の時も仮設住宅の建設要員として働いた。
◆…家族の役割、家の役割、地域の役割、会社の役割その根源をなす愛の心の大切さは子が成長するにつれ長男自ら世間から学んでくれたと思う。小学生2人を抱える長男にも仕事柄、危険がつきまとうが、今回の新聞記事で我が子を必死に探す両親の姿に私も、子を持つ一人の親としてこの4カ月間、決して他人事として見過ごすことは出来なかった。
◆…地震という人間が避けることのできない自然災害で我が子を亡くした親の悲しみは、戦争や病気で亡くすよりも受け入れやすいだろうか?そんな事は絶対ないと思う。
◆…何故あの時あそこを通ったのだろうとか、ここ熊本に住んでいなかったら事故に遭ってなかっただろうかとか思い悩むと想像する。
◆…どのような死であれ、いつか来る永遠の別れに涙するのは人の心の中の「家族愛」からであると思う。
◆…言い換えればこの「家族愛」を我が家から地域、日本、世界へ広げれば紛争する人が無くなると思う。愚かにも戦争という「災害」を自ら起こす事はもってのほかである。
◆…熊本での出来事から素晴らしい「家族愛」を学んだ。
(宇治田原町民生児童委員・松本康彦・72歳)

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