洛タイ投書箱



どこへ行った、暗夜の奇祭
一元化に胸襟開いた協議を 2016年 6月 4日


◆…初夏が訪れると、宇治の町は新茶の香りに包まれ、夏まつりを迎えます。6月5日のあがた祭りと6月8日(今年は12日)の宇治神社離宮祭の還幸祭(神輿巡行)が連続して行われます。
◆…あがた祭りは、「暗夜の奇祭」として知られ、宇治橋通り、県通り、本町通りを中心に数百店の露店が並び、数多くの来客で賑わいます。残念な事に「暗夜の奇祭」と呼ばれる由縁となった梵天渡御が今年も分裂開催で行われます。
◆…昔は渡御コースの家々の明かりが全て消され、真っ暗になった町中を若衆に担がれた梵天が、宇治神社御旅所を出発して県神社に向かいクライマックスを迎えました。
◆…分裂開催となって何年の歳月が流れたのか。なぜ分裂開催になってしまったのか。多くの噂が市民の間に飛び交います。
◆…私が子供の頃、「あがた祭りは大阪や兵庫の人の祭りやで。地元宇治の祭りは8日の還幸祭やで」と聞かされていました。あがた祭りは、大阪や兵庫の講社の皆さんが梵天を担ぐ。その担ぎ手たちが本町通りを中心に「お宿」と呼ばれる民家(簡易の民泊)で飲めや唄えやの宴会をして宿泊をする。帰りにはお土産に宇治茶をどっさりと買われる。祭りが始まった当時、近畿の景勝地「宇治」の街おこしであったとも言えます。
◆…分裂騒動を解消しようと商工会議所、観光協会をはじめ多くの関係者が努力されてきましたが、まったく話し合いさえ行われません。「暗夜の奇祭」の言われとなった梵天渡御はどこへ行ってしまったのでしょうか。
◆…県神社の梵天は県神社境内と周辺。県祭り奉賛会の梵天は御旅所から宇治橋西詰、これでは梵天渡御などとは言えません。単なる梵天ショーとしか呼べず、「暗夜の奇祭」は露店祭りになっています。
◆…あがた祭りの梵天渡御を「地元の市民で担ぐべきだ」との声もありますが、数日後に行われる産土神の宇治神社還幸祭ですら昨今の高齢化により、旧宇治地域で作る一番組から十番組(九番は欠番)の宇治神社○○組奉賛会は、神輿の担ぎ手確保に四苦八苦されている現状では、とても実現不可能と思えます。仮に実現するとしても長い歴史の中で、永々と渡御を担われたあがた祭り奉賛会と仲違いのままで「ハイさよなら」の喧嘩別れでは道理を欠くと言わざるを得ません。
◆…県神社とあがた祭り奉賛会の仲違いは、市民生活の様々な場面でも悪影響を及ぼしています。普段は仲の良い市民同士が梵天渡御の話になると、立場的に気まずくなることが多々見受けられます。
◆…また、二年前に宇治神社の還幸祭神輿巡行の当番であった五番組が世帯数の少なさや高齢化で神輿巡行が出来ず、トラックに載せ御旅所から神社に還幸された際にも、五番組のエリアが県神社周辺であるために、梵天渡御騒動のしこりと指摘する声も少なくありませんでした。
◆…本来、市民の安全と繁栄を願う祭礼のいざこざで、市民の間に仲違いが生じるなど本末転倒も甚だしいものです。
◆…県神社、あがた祭り奉賛会の両者それぞれに言い分はあると思えますが、報道等では、あがた祭り奉賛会が梵天渡御を自粛してまで求めた協議の場を、県神社が「当社と関係のない方との話は必要ない」と拒否されたと報道されています。今年もあがた祭り奉賛会が「県祭り安全対策協議会」を通じ、話し合いの場を要請されたにも関わらず、従前と同じ理由で拒否されたと聞いています。
◆…県神社、あがた祭り奉賛会とも、「暗夜の奇祭」の名声に恥じないように、仲違いの原因、分裂に至った経緯、多くの関係者が昔のような一元化に尽力されたにも関わらず、市民に混乱を与えていることに対して納得のいく見解をお聞かせいただきたいと思います。(紙上匿名)

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